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商品撮影のヒント集

いまネット上に存在する商品撮影のサービス会社には低価格と高品質!?を掲げた撮影をアピールする傾向が強くなっていますが、弊社に寄せられるご相談の多くが他社の撮影の撮り直しを希望しているものです。

デジタル一眼レフカメラの普及によって商品撮影を低価格で行なう業者が増えた一方で、本当の意味で品質の良い写真の仕上がりを期待できる会社が少なくなっていることも事実です。
このページでは「商品撮影のヒント集」と題して、撮影者とサイト制作者の立場の両方の視点から業者に依頼する前に知っておくべき商品撮影に関する知識などを公開していきます。

APS-Cサイズのファインダー視野率
最近ではデジタル一眼レフカメラも「フルサイズ機」が主流となってきて、フィルムカメラに親しんでいる人にとってもフルサイズのデジタル一眼レフの保有熱も各所で盛り上がっていますが、今回はフルサイズ機の魅力とか装着レンズはコレ!みたいな王道ネタはまたの機会にということで・・(#^.^#)、今回はAPS-Cです!ニコンでいうDXフォーマットのファインダー視野率についてです。

このタイトルを選んだ理由は、私がフィルムからAPS-Cのデジタル一眼レフを使って最初に戸惑ったことがファインダー視野率だったからです。
先ほどからフルサイズといっていますが、この用語は「35mmフィルム換算そのままですよ」という意味で、見たまま撮れるのがウリ!(それだけじゃない!!と非難覚悟ですが・・)
ちなみに35mmとはフィルムの縦の高さが由来です。(35mmの縦の位置を間違える人が多いのでイラスト付けます)
35mm換算とは
さてさて、「見たまま撮れる」と書きましたが、通常撮影をする時はファインダーを覗いて構図を決めてパシャリ!こんな手順ですが、当然フィルム時代は決めた構図でプリントされてくるのですが、APS-Cのデジタル一眼レフの場合「ファインダー視野率95%(仮)」とかいう問題がありまして、100%じゃない独特の感覚を覚えるのが大変でした。
どういうことかと言いますと、まずはサンプル写真で見てもらった方が早いのでどうぞ・・
ファインダー視野率と実際の写真との違い
左側の写真はカメラを構えてファインダーを覗いて撮りたいと思った構図です。
対して右側が実際に撮影データとして出来上がった写真・・構図が変わって余白が出てますよね(笑)

「ファインダー視野率95%(例)」と仕様に書いてある場合、「今カメラを覗いて見えているのは95%ですよ」という意味です。
つまり完璧に狙った構図をそのままデータとして反映させたいなら残りの5%を心に描いてファインダーを覗こう!ってツラい作業です。

現実問題としてそこまで構図にシビアなケースはほとんど無く、あとでトリミングをすれば済むのですが、撮ってすぐモニターに出す作業をしていると「なんか変な感じ」がします。
人物写真でバストアップで構図を決めてパシャとシャッターを切って出てくる画像が「ゆるい感じのバストアップ写真(笑)」カメラマン泣かせです。
とはいえ当時はデジタル一眼レフカメラの魅力には勝てず、ズームリングを5%調整する感覚を撮って覚えていきました(カメラは限定されますが・・)
APS-Cのカメラを使っている人にはあるあるネタですすが、今ではそうしたAPS-Cのクセも可愛いと思う今日この頃です。
APS-Cもフルサイズもそれぞれ良い所があるので、使い分けるくらいになればもう!あなたはカメラマニアです(笑)
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撮影ボックス照明の光量調節
一般的に市販されている撮影照明機材に「ボックスライト」がありますが、比較的手軽で主流なのはRIFA(リファー)などの蛍光灯のボックス照明、最近ではLEDなどの細かな調光ができるタイプもありますが、価格的には少し高価になってしまいますね。
今回は、「ボックス照明」の調光の仕方ですが、蛍光灯を利用したタイプの照明で不便な点として「光が強い時に調節しにくい!」と感じる人も多いと思います。
単純に考えれば蛍光灯をクルクル回して1つ外せば済みますが、微妙に光量を落とすなど細かい調光をしたいときは、1つ蛍光灯を外すと逆に光量が弱くなってしまったりします。
「カメラ側の設定いじればいいのでは??」との意見も出そうですが、基本的にカメラ設定をマニュアルで攻める時は、絞りやシャッタースピードは決めてる場合が多いので、照明機材側で光量調節したいものです。
そもそもスタジオの照明機材は、人間が決めたカメラ設定に合わせることができるからこそ「照明機材」で、自然光撮影との違いです。
余談はさておき、手軽に安く調光するのであれば「トレーシングペーパー」が役立ちます。
調光もできて尚且つ、光も柔らかくなるので、女性を撮るなら相性の良いグッズです。
トレーシングペーパー
種類も様々ありますが、右の用紙サイズにカットされたものは「照明サイズに合わない」場合でも透明テープで留めて面積を広くすればOKです。
A4程度のサイズでしたら100円ショップでも簡単に手に入ります。
では、どのように光量を調整を行なうのか次のイラストをご覧下さい。
調整方法図解
被写体全体に柔らかい光を回すのであれば、①のセッティングが理想ですが、ボックス照明の特性の指向性を活かしたいのであれば、ボックス面に直接トレーシングペーパーを貼って光量を調整します。
1枚貼ってもまだ光量が強い場合はもう1枚重ねてトレーシングペーパーを貼ります。
注意したいのは、トレーシングペーパーを重ねすぎて蛍光灯を1つ外した状態と変わらないかった・・みたいなミスのないようにw
1枚貼ったら、あとは被写体との距離を少しずつ離したりして調整してもいいかもしれません。

今回ご紹介した撮影ボックス照明の光量調整の方法は、撮影スペースが取れない狭い場所での撮影や光の柔らかさ(陰の出方)を重視したい時に参考にして頂ければ幸いです。
安価に購入できるトレーシングペーパーは、調光以外にも光沢がある商品の写し込み用のグッズとしても使えるので、自社で撮影を行なっている方は持っておくと重宝しますので興味のある方はお試し下さい。

最後に裏技として様々なワット数の蛍光灯を準備して細かく調整するなんて人も昔見た気がしますが・・、そんな時は色温度のバラつきが出ないように同じメーカーで揃えましょうw
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ネットショップが商品撮影を依頼する時に考えるべきこと
商品撮影において最大の不幸は「ネットショップ側と撮影側の意志がかけ離れてしまうこと」です。
例えば世界最高峰のカメラマンが撮った写真でも、ショップ側が求めたイメージのものでなければ「ダメダメな写真」です。
度々このコラムでも書いていますが「売れる写真などない!」というのも実際に購入する消費者にカメラマンが雇われたのではなく、あくまでも販売店(クライント)の依頼ですので「売れる写真」など軽々しく理解しているカメラマンはもうスーパーマンです(笑)

今回はその話題ではないので、少し話がズレましたがw、「ネットショップ側が商品撮影に出すときに伝えておくこと」ですが、たまに撮影の相談の電話で、
「今回の商品はどれくらいの年齢層をターゲットにされますか?」と聞くと、

「20代後半から60代くらいまで」・・・

この時、「アクセサリーとかの服飾関連の商品かな?」と思ったのですが、話を進めるとワンピースとのこと・・ターゲット層スゴ広っ!(ノ゚ο゚)ノ
売りたい気持ちというのは理解できますが、「どの年齢層を中心に届けていくか?」はマーケティングとして基本です。

漠然としたターゲットでの商品販売は消費者からしても「微妙なショップ」になる可能性が高くショップの熱意が感じられない通販サイトは今後少なくなっていくと感じています。
写真の技術的なことは、私たちの専門分野ですから、依頼者はせめて次の項目程度は抑えておきたいものです。
・中心となる販売ターゲット層
・商品の全体イメージやコンセプトは何か?
・説明画像、またはイメージのどちらに比重をおくのか?
・着用時のポイントや商品のこだわっている点
最低限ですが・・

いずれも写真の知識とは無関係の部分です。
以上、ここまでは「ネットショップ側が考え伝えるべきことです」とまとめたい所ですが、撮影側も当然こうした商品に対しての趣旨や内容を考慮しなければなりません。

綺麗とか可愛い写真だけであれば、少しカメラを勉強すればそこそこ撮れます。
しかし商品撮影の代行とは依頼者のイメージを写真で表現することはもちろんですが、その先の消費者も意識した写真上でのアドバイスや技量が必要だと感じます。
冒頭で記載した「ネットショップ側と撮影側の意志がかけ離れてしまうこと」は、ネットショップは「撮影スタジオに任せてしまえばOK」、撮影側は「よく分からないけど可愛ければOK」など互いの意思疎通が薄れてしまった写真は商品撮影ではなく、ただのエゴの集合体です。

何を伝えて、何を任せるか?難しい点ですが、商売とは写真でも服でも基本は同じだと思いませんか?
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写真補正での露光量とトーンカーブの違い
画像編集ソフト(Photoshopフォトショップ)で撮影された写真の「明るさの調整」を行なう人も多いと思いますが、簡易的な明るさ調整であればフォトショップのメニューから「イメージ」→「色調補正」→「明るさ・コントラスト」こちらの箇所でも補正は可能ですが、今回は「露光量」と「トーンカーブ」で調整した際の、写真の仕上がりの違いを見ていきましょう。
まず、フォトショップの「露光量」の設定画面はこちらになります。
露光量の設定画面
続いて「トーンカーブ」の設定はこちらです。
トーンカーブの設定画面
この2つの設定画面はそれぞれ形状が異なります。
露光量はスライド式、トーンカーブはグラフ型!?の設定画面です。
設定値の確認
小難しい説明は苦手なので、露光量はカメラで例えると「露出機能」、トーンカーブは「ピクチャーイメージ(スタイル」と言ったところでしょうか・・
では早速、基準となる元画像から、露光量、トーンカーブそれぞれの機能を使って「写真を明るく」してみます。
結果は次のようになります。
露光量とトーンカーブの違いサンプル写真
ご覧頂いて注目して欲しい点は、「露光量」は写真全体がの明るさが上がっています。
対してトーンカーブはバランスを取りながら明るさが変化しています。
そして、背景の薄いブルーや花柄の色が露光量に比べトーンカーブの方が自然に明るさが上がっています。

でも・・モデルの肌の色は「露光量のほうが自然じゃない?」
そう感じた人はもうお気付きかと思いますが、露光量では特定の箇所だけの調整することは難しく、対してトーンカーブは狙った箇所の色の明度やバランスを調整できる点で大きく異なります。
では、トーンカーブの機能をもう少し使って、今度はモデルの肌の色も含めて最終調整した画像です。
完成写真
商品撮影での説明写真を調整する際は、「色合いをキープ」しながら明るくしたり、暗くしたりする方が商品カラーを優先する場面では重宝されます。
JPEG画像として納められた写真はRAW画像に比べて調整幅は限られますが、「どこをどのように調整したいか」によってフォトショップなどの画像編集ソフトでは使用する機能を選ぶことができます。
明暗の調整をする場合は、「商品写真の色合い」に気をつけながら補正をすると綺麗な画像に仕上がることができますのでご参考下さい。
くれぐれもトーンカーブの設定をいじる際は、色だけに集中し過ぎてコントラストが強い「独創的なアート画像!?」にならないように全体のバランスを見ながら調整してみて下さいね(笑)
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商品撮影での仕上がり設定
デジタル一眼レフカメラで商品撮影をしている場合、RAWまたはJPEGいずれかで撮影をしていると思いますが、先日こんな質問を頂きました。
「RAWで撮影して、Lightroom(画像編集・管理)ソフトで見ると写真の色がおかしい・・」
こうした場合、真っ先に思い浮かぶのは「カメラ側の仕上がり設定」です。
最近のデジタル一眼レフカメラは非常にありがたい機能として「カメラで明るさや彩度、色相など」自分好みの写真に仕上げてくれる機能があります。
こちらがニコン・キャノンそれぞれの仕上がり設定画面です。
仕上がり設定画面
ピクチャーコントロール(NIKON)、ピクチャースタイル(CANON)それぞれ呼び方が違うようです。

この仕上がり設定を変更すると、屋外で晴天の青空と山などの風景を撮ったときに「空と山との明暗の差」を調整して、鮮やかな青空で山は荘厳にするようなことを自動でやってくれるウレシイ機能です。
使い方によっては写真を印象的に見せることができるこの仕上がり設定ですが、商品撮影のような「色を正確に出す場合」は注意が必要です。
では実際「ニュートラル」と「ビビッド」それぞれの仕上がり設定でどれくらい色合いに違いが出るか写真をご覧下さい。
設定による色合いの違い
左の「ニュートラルの写真」は見た目の色に近い状態で、右側の「ビビッドの写真」ではデニム生地の青味が増して、かなり脚色された状態になります。
一見すると、ビビッドの方が綺麗に感じてしまいますが、商品を購入した人にとっては色が違うと商品写真としては親切ではありません。
「撮影を楽しむ」・「作品的な写真」といった点では、この仕上がり設定に正解はありませんが、後からサードパーティ製のソフトで編集する場合は、こうしたカメラ個別の仕上がり設定は破棄されることが多いので、レンズも同メーカーを装着した商品撮影では基本的に「ニュートラル」や「スタンダード」を選択し、その他の詳細の設定はデフォルト値にしておく方が無難です。
こうして撮影した写真を純正ソフトとLightroomなどのサードパーティ製のソフトで表示して比較し、「ソフトのクセ」を把握しておけば、「使用ソフトに合わせてカメラ側の仕上がり設定行なう」なんて逆引き的な仕上がり設定をしてみてもいいかもしれませんね。

どうしても見栄えが良い写真も欲しいという場合は、カメラ側でRAW画像とJPEG画像を同時記録しておいて、仕上がり設定で「いい感じの写真」と編集用にRAW画像をキープしておくとデジタル現像の上達にも役立ちます。
まずはお持ちのカメラの仕上がり設定を色々試してみて、撮影目的に合った方法を見つけてみてください。
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